この記事を読んでほしい人
高齢の親が「最近眠れない」と言っており、市販の睡眠改善薬を買っていくべきか迷っている方
冒頭3行結論
✅ 買う前に確認したいこと 眠れない原因を確認してください。薬の副作用・痛み・頻尿・不安など、原因によって対処法が変わります。緑内障・前立腺肥大がある親にはジフェンヒドラミン系は使用前に必ず相談が必要です。
❌ 避けたい対応
- 緑内障・前立腺肥大がある親にジフェンヒドラミン系睡眠改善薬を自己判断で買っていく
- 眠れない原因を確認せずに「とりあえず睡眠改善薬」を選ぶ
🧑⚕️ 受診を検討したいケース
- 眠れない状態が2週間以上続いている
- 気分の落ち込み・強い不安を伴う
- 夜間に混乱が目立つ・急に眠れなくなった
薬を選ぶ前に親に確認したいこと
ドラッグストアに行く前に、次のことを確認してください。
眠れない状態の内容
- いつから眠れないか
- 寝つきが悪いか・途中で起きるか・早朝に目が覚めるか
- 昼間の眠気は強いか・いびきがひどくないか(睡眠時無呼吸の可能性)
- 夜間に混乱している・ぼんやりすることがあるか
考えられる原因の確認
- 最近追加された薬・増やされた薬はないか(薬剤性不眠の可能性)
- 痛み・かゆみ・頻尿・息苦しさで眠れていないか
- 気分の落ち込み・不安感が強くないか
持病・服薬の確認
- 緑内障・前立腺肥大があるか
- お薬手帳を持参する
眠れない原因別の対応
薬の副作用が疑われる場合
降圧薬(βブロッカー)・ステロイド薬・利尿薬などが不眠を引き起こすことがあります。服薬が変わった後から眠れなくなった場合は、市販薬より先にかかりつけ医または薬剤師へ相談することが適切です。
痛み・かゆみ・頻尿が原因の場合
体の症状が原因で眠れない場合は、その症状に対処することが先決です。睡眠改善薬を重ねても根本的な改善にはなりません。
気分の落ち込み・不安が強い場合
うつ・不安障害の可能性があります。市販薬で対応せず、受診を検討してください。
いびきがひどい・昼間の強い眠気がある場合
睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。受診を検討してください。
持病・服薬がある親への注意

緑内障がある親
ジフェンヒドラミン系の睡眠改善薬・かぜ薬・花粉症薬は、緑内障の種類によっては抗コリン作用が問題になることがあります。緑内障があると診断されている親には、自己判断で選ばず薬剤師に相談してから選んでください。
前立腺肥大がある親
抗コリン作用で排尿困難・尿閉のリスクがあります。ジフェンヒドラミン系は使用前に必ず薬剤師に相談してください。
認知機能の低下が心配な親
ジフェンヒドラミン系は眠気・混乱など認知機能に影響することがあります。使用前に薬剤師に相談してください。
睡眠改善薬を使うなら確認したいこと
市販薬を使う場合でも、次の点を確認してください。
ジフェンヒドラミン系(従来の市販睡眠改善薬) 緑内障・前立腺肥大・認知機能低下・転倒リスクがある方は使用前に必ず相談。2〜3回使っても改善しない場合は使い続けず相談してください。
ロゼレムS(ラメルテオン、2026年7月28日発売予定・要指導医薬品) 抗コリン作用がないため、ジフェンヒドラミン系とは注意点が異なります。ただし、持病や服薬によって使えない場合があるため、必ず薬剤師へ相談してください。
ドラッグストアで薬剤師に伝えたい3点

- 眠れない状態の内容(寝つきが悪い・途中で起きる・いつから・原因に心当たりがあるか)
- 持病・服薬(緑内障・前立腺肥大・認知機能の低下・転倒歴・お薬手帳を持参)
- 他に使っている市販薬(かぜ薬・花粉症薬・かゆみ止めなど)
受診を考えるライン
| 状態 | 対応 |
|---|---|
| 眠れない状態が2週間以上続く | 受診検討 |
| 急に眠れなくなった・夜間混乱がある | 受診 |
| 気分の落ち込み・強い不安を伴う | 受診 |
| いびきがひどい・昼間の強い眠気がある | 受診検討 |
| 2〜3回使っても改善しない | 薬剤師・医師に相談 |
| 緑内障・前立腺肥大・認知機能低下がある | 薬剤師に相談してから選ぶ |
ドラッグストアでよく聞かれる相談
相談:「前立腺肥大で泌尿器科通院中の父が2週間眠れていない。何を買えばいいか」
迷い:前立腺肥大があるから市販の睡眠改善薬は使えないと聞いた。何を選べばいいか
結論:前立腺肥大がある方にはジフェンヒドラミン系は排尿困難・尿閉のリスクから使用前に必ず相談が必要。また2週間眠れていない状態は市販薬で様子を見る段階を超えている可能性があるため、まず受診を検討してください。眠れない原因(頻尿・痛み・薬の副作用など)も含めてかかりつけ医に相談することが適切です。
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この記事の根拠
1. PMDA 一般用医薬品 添付文書 ジフェンヒドラミン塩酸塩を含む一般用医薬品では、製品ごとの添付文書で緑内障・前立腺肥大・排尿困難などに関する相談事項が記載されています。
2. Beers Criteria 2023(米国老年医学会) 第一世代抗ヒスタミン薬は高齢者で抗コリン作用による口渇・便秘・混乱などが問題になりやすく、転倒や尿閉にも注意が必要とされています。
参照:American Geriatrics Society Beers Criteria 2023
3. アリナミン製薬 ロゼレムS 製品情報(2026年5月20日承認取得) ラメルテオン(メラトニン受容体作動薬)を有効成分とする要指導医薬品。購入前に最新の製品情報を確認してください。
この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や服用中の薬については、かかりつけの薬剤師または医師にご相談ください。

