この記事を読んでほしい人
高齢の親が胃もたれ・胃痛を訴えており、ドラッグストアで市販の胃薬を選んであげたいと思っている方
冒頭3行結論
✅ 買う前に確認したいこと まず黒い便・吐血・強い痛みがないかを確認してください。これらがある場合は市販の胃薬より先に受診が必要です。次に、痛み止め・抗凝固薬・ステロイドを服用していないかを確認してください。
❌ 避けたい対応
- 黒い便・吐血がある状態で胃薬だけで様子を見続ける
- 痛み止め・抗凝固薬が原因かもしれないのに確認せず胃薬を選ぶ
🧑⚕️ 受診が必要なケース
- 黒い便・血便・タール便がある
- 吐血・コーヒー残渣様の嘔吐がある
- 強い腹痛・体重が急に減った
薬を選ぶ前に親に確認したいこと

ドラッグストアに行く前に、次のことを確認してください。
症状の内容
- 胃もたれか・胃痛か・胸焼けか
- いつから続いているか(数日以上続く場合は受診検討)
- 黒い便・血便・タール便はないか
- 吐血・コーヒー残渣様の嘔吐はないか
- ふらつき・息切れ・動悸はないか(出血による貧血のサイン)
- 体重が急に減っていないか
服薬・持病の確認
- ロキソプロフェン・イブプロフェン・アスピリンなどの痛み止めを飲んでいないか
- ワーファリン・DOACなど血液をサラサラにする薬を飲んでいないか
- ステロイド薬を飲んでいないか
- 腎機能が低いと言われていないか
- お薬手帳があれば持参する
症状別の選び方
胸焼け・胃酸が上がる感じ
H2ブロッカー(ファモチジンなど)が候補になりやすいです。ただし腎機能が低い方は使用前に薬剤師に相談してください。数日使っても改善しない場合は受診を検討してください。
食べすぎ・胃もたれ
消化酵素・健胃薬が候補になりやすいです。痛みが強い場合は消化酵素より先に受診を検討してください。
胃の荒れ・胃が痛い
軽い胃部不快感で、黒い便・吐血・強い痛みがなければ、胃粘膜保護薬が候補になることがあります。強い胃痛や症状が続く場合は受診を優先してください。
体質的な胃の弱さ・食欲不振も気になる
漢方系の胃薬が候補になることがあります。持病・服薬との相性を薬剤師に確認してから選んでください。
服薬・持病がある親への注意
痛み止め(NSAIDs)を服用中の親
ロキソプロフェン・イブプロフェン・アスピリンなどの痛み止めが胃の不調に関係している可能性があります。胃薬を追加する前に、かかりつけ医または薬剤師に相談することが適切です。
抗凝固薬・抗血小板薬を服用中の親
黒い便・吐血・ふらつき・息切れがある場合は、市販の胃薬より先に受診を優先してください。出血サインを胃薬で隠さないことが重要です。
腎機能が低い親
H2ブロッカー・マグネシウム系制酸薬を自己判断で繰り返し使わないようにしてください。使用前に薬剤師に相談することが適切です。
ステロイド薬を服用中の親
NSAIDsなどとの併用時に胃への負担が問題になることがあります。服薬中の薬の内容を薬剤師に確認してから選んでください。
ドラッグストアで薬剤師に伝えたい3点

- 症状の内容(胃痛・胃もたれ・胸焼けのどれか・いつから・黒い便・吐血の有無)
- 服用中の薬・持病(痛み止め・抗凝固薬・ステロイド・腎機能低下など。お薬手帳があれば持参)
- 胃薬をすでに使っているか(使っていてどうだったか)
受診を考えるライン
| 症状 | 対応 |
|---|---|
| 黒い便・タール便・血便がある | すぐ受診 |
| 吐血・コーヒー残渣様嘔吐がある | すぐ受診 |
| ふらつき・息切れ・動悸がある | すぐ受診 |
| 強い胃痛・急な激しい腹痛 | 受診 |
| 体重が急に減った・食欲低下が続く | 受診 |
| 数日使っても改善しない | 薬剤師・医師に相談 |
| 痛み止め・抗凝固薬服用中に胃症状 | 薬剤師・医師に相談 |
ドラッグストアでよく聞かれる相談
相談:「胃もたれが続いている80代の母に胃薬を買っていきたい。何がいいか」
迷い:胃薬の種類が多くて選べない。腎臓が少し弱いが使っていいか
結論:まず黒い便・吐血・ふらつきがないかを確認する。腎機能が低い場合はH2ブロッカーやマグネシウム系制酸薬を自己判断で繰り返し使わないよう注意が必要。黒い便・吐血・強い痛みがなく、食べすぎ・胃もたれが主なら、お薬手帳を持って薬剤師に相談したうえで消化酵素系が候補になることがあります。数日で改善しない場合は受診を勧めることが適切です。
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この記事の根拠
1. 厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル「消化性潰瘍」 NSAIDsによる上部消化管出血では吐血・黒色便が出現することがあります。高齢者・抗血栓薬・ステロイド併用者はリスクが高いとされています。
2. PMDA 一般用医薬品 添付文書 H2ブロッカー・制酸薬・消化酵素系の一般用医薬品では、製品ごとの添付文書で腎機能障害・長期使用・服薬中の薬に関する相談事項が記載されています。
この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や服用中の薬については、かかりつけの薬剤師または医師にご相談ください。

