この記事を読んでほしい人
65歳前後の高齢の親に帯状疱疹ワクチンを勧めようか迷っている方、または親の持病や服薬が接種に影響するか気になっている方
冒頭3行結論
✅ 基本の考え方 定期接種の対象年齢に当てはまる親には、持病や服薬状況を確認したうえで、接種を検討する価値があります。かかりつけ医またはかかりつけ薬局に相談することをお勧めします。
❌ 避けたいこと
- 免疫抑制薬・ステロイド・抗がん剤を使用中の親に自己判断でビケン(生ワクチン)を勧める
- 持病・服薬の確認をせずに接種を急かす
🧑⚕️ 接種前に必ず確認したいケース
- 免疫抑制薬・ステロイド薬・抗がん剤を使用中の親
- 抗凝固薬(ワーファリン・DOACなど)を服用中の親
接種前に親に確認したいこと
ワクチンの種類・接種可否を判断するために、次のことを確認してください。
持病・服薬の確認
- 免疫を抑える薬(免疫抑制薬・ステロイド薬・抗がん剤・生物学的製剤など)を使っていないか
- 血液をサラサラにする薬(ワーファリン・DOAC・抗血小板薬など)を使っていないか
- 腎機能低下・糖尿病・心疾患などの持病があるか
最近の体調
- 発熱や体調不良がないか(接種は体調が安定しているときに行う)
- アレルギー歴(過去にワクチンや薬で強いアレルギー反応が出たことがあるか)
接種歴の確認
- すでにビケンまたはシングリックスを接種したことがあるか
- 水痘・帯状疱疹にかかったことがあるか(かかった方も接種対象になります)
- 1回目だけ任意接種で受けている場合は、2回目を定期接種として扱えるか自治体に確認してください
持病・服薬別の注意点

免疫抑制薬・ステロイド薬・抗がん剤を使用中の親
ビケン(生ワクチン) ステロイド薬を使用中の方では、薬の量や治療内容によって生ワクチン(ビケン)を接種できない場合があります。主治医に必ず確認してください。
シングリックス(組換えワクチン) 医師判断で検討されます。免疫状態や治療内容によって接種可否・タイミングが変わるため、主治医に相談することが重要です。免疫状態によっては、接種間隔を短くして行うことが検討される場合があります。
抗凝固薬(ワーファリン・DOAC)を服用中の親
シングリックスは筋肉注射のため、接種部位の出血・内出血が起きることがあります。接種前に医師へ伝えてください。ビケンは皮下注射のため、筋注とは注射部位の扱いが異なります。
抗血小板薬(アスピリン・クロピドグレルなど)を服用中の親
抗凝固薬と同様に、接種前に医師へ伝えることが適切です。
糖尿病・腎機能低下がある親
接種自体は一般的に可能ですが、体調管理・接種後の副反応への注意が必要です。かかりつけ医に相談してから接種することが適切です。
認知症がある親
接種の意思確認・副反応の申告が難しい場合があります。家族が接種の付き添いをするとともに、かかりつけ医と事前に相談してください。
費用補助の確認方法
定期接種の自己負担額・助成内容・実施医療機関は自治体によって異なります。次の方法で確認できます。
- お住まいの市区町村の公式サイトまたは広報を確認
- かかりつけ医・かかりつけ薬局に問い合わせる
- 市区町村の担当窓口(保健センター・健康推進課など)に問い合わせる
薬剤師への相談3点セット

- 親の持病と服薬状況(免疫抑制薬・抗凝固薬・糖尿病・腎機能低下など。お薬手帳があれば持参)
- 接種歴(ビケン・シングリックスをすでに受けているか。水痘・帯状疱疹の既往歴)
- 費用と接種スケジュールの希望(自治体の定期接種で受けたいか)
受診・接種前に準備すること
- お薬手帳を持参する
- 接種当日は体調が安定していることを確認する
- 接種後に副反応が出た場合に備え、当日・翌日は無理な活動を避ける
ドラッグストアでよく聞かれる相談
相談:「ステロイド薬を飲んでいる70代の母に帯状疱疹ワクチンを打たせたい。どちらのワクチンが使えるか」
迷い:ステロイドを飲んでいるとビケンは使えないと聞いた。シングリックスは使えるか
結論:ステロイド薬を使用中の方では、薬の量や治療内容によって生ワクチン(ビケン)を接種できない場合があります。シングリックスは医師判断で検討されますが、ステロイドの用量・治療内容によって接種可否・タイミングが変わるため、まずかかりつけ医に相談することが重要です。薬剤師への相談時はお薬手帳を持参してください。
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この記事の根拠
1. 厚生労働省 帯状疱疹ワクチン(定期接種) 定期接種の対象者・ワクチンの種類・接種方法・費用補助について案内されています。
2. 厚生労働省 第65回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(2024年12月18日) 免疫不全・免疫抑制治療中の接種の扱い・ワクチンの選択基準について詳細が示されています。
この記事は薬剤師が執筆・監修しています。接種の可否・ワクチンの選択については、かかりつけ医または薬剤師にご相談ください。

