この記事を読んでほしい人
高齢の親がめまいを訴えており、救急を呼ぶべきか・様子を見ていいか・受診すべきかを判断したい方
冒頭3行結論
✅ まず確認すること 親がめまいを訴えたら、まず安全な場所に座らせ、脳卒中のサイン(ろれつ・片側の麻痺・顔の下がり)がないかを確認してください。
❌ すぐ救急(119番)が必要なサイン
- ろれつが回らない・言葉が出ない
- 片側の手足のしびれ・脱力・顔の片側が下がる
- 突然の激しいめまい・今まで経験したことがないめまい
- 激しい頭痛を伴う
- 意識がぼんやりする
🧑⚕️ 早めに受診したいケース
- 初めてのめまい
- めまいが繰り返す・悪化している
- 服薬が変わった後からめまいが始まった
すぐ救急が必要なサイン(FAST)

脳卒中・脳梗塞が疑われる場合は、一刻も早く救急を呼ぶことが重要です。次の「FAST」で確認してください。
F(Face・顔) 顔の片側が下がっていないか、笑ったときに口の端が下がらないかを確認してください。
A(Arm・腕) 両腕を前に出して目を閉じてもらい、片方の腕が下がってくる場合は注意が必要です。
S(Speech・言葉) ろれつが回るか、言葉がスムーズに出るかを確認してください。「今日は何日ですか」など簡単な質問をしてみてください。
T(Time・時間) 上記のいずれかに当てはまる場合は、発症した時刻を確認し、すぐに119番に連絡してください。
自宅で安全を確保しながら様子を見る場合と受診すべき場合
自宅で安全を確保しながら様子を見られる可能性がある場合
- 頭の位置を変えたときだけ短時間のめまいが起きる。ただし初めての場合や繰り返す場合は受診を検討する
- 以前からかかりつけ医に診断を受けているめまい
- FASTのサインがない
- 水分補給で改善してきた(脱水性の立ちくらみ)
早めに受診した方がいい場合
- 初めてのめまい
- いつもより強い・長い
- めまいに加えて頭痛・吐き気・嘔吐がある
- 服薬中の薬が変わった後から始まった
- 脱水・下痢・発熱の後から続いている
親のめまいの前後に確認したいこと
市販薬を選ぶ前に、次の点を親に確認してください。
めまいの内容
- いつから、どのくらいの強さか
- ぐるぐる回る感じか、ふわふわした感じか
- 頭を動かしたときだけか、ずっと続いているか
- 頭痛・吐き気・嘔吐はあるか
- 耳鳴りや聞こえにくさはあるか
体調・状況の確認
- 最近の食事・水分摂取量が減っていないか
- 下痢・発熱・体調不良があったか
- 最近追加された薬・増量された薬はないか
転倒リスクへの注意
めまいがあるときに一人で歩かせないことが重要です。高齢者のめまい→転倒→骨折→寝たきりという流れは避けたいです。
- めまいがあるときは必ず座るか横になってもらう
- 浴室・階段・屋外での一人移動は避ける
- 手すりのない場所での歩行は補助する
- めまいが続く間は一人にしない
ドラッグストアで薬剤師に伝えたい3点

- めまいの内容(いつから・どんな種類・FASTのサインはないか)
- 服用中の薬の名前(お薬手帳があれば持参)
- 体調の変化(脱水・下痢・発熱・薬の変更の有無)
受診を考えるライン
| 症状 | 対応 |
|---|---|
| FAST(ろれつ・片側麻痺・顔の下がり)がある | すぐ救急(119番) |
| 突然の激しいめまい・今まで経験したことがない | すぐ救急(119番) |
| 激しい頭痛・意識がぼんやりする | すぐ救急(119番) |
| 初めてのめまい・いつもより強い | 早めに受診 |
| 服薬変更後からめまいが始まった | 受診・薬剤師相談 |
| 頭を動かしたときだけ・FASTなし | 安全を確保して休み、初回・反復・悪化があれば受診検討 |
ドラッグストアでよく聞かれる相談
相談:「母が突然めまいを訴えた。ろれつはしっかりしているが、かなりふらふらしている。市販薬を買えばいいか」
迷い:脳卒中ではなさそうだが、どうしたらいいか分からない
結論:まずFASTを確認し、ろれつ・片側の麻痺・顔の下がりがないことを確認する。FASTがなければ、安全な場所に座らせ、飲み込める状態であれば少量ずつ水分補給を行う。初めてのめまい、かなり強いめまい、歩けないほどのふらつきがある場合は、市販薬より先に受診を検討してください。様子を見る場合は一人にせず、転倒リスクに注意する
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この記事の根拠
1. 脳卒中啓発資料(FAST) 脳卒中の症状として、顔の麻痺(Face)・腕の脱力(Arm)・言語障害(Speech)・発症時刻の確認(Time)が重要なサインとされています。これらのサインがある場合はすぐに救急を要請することが重要です。
参照:日本脳卒中協会
2. 日本めまい平衡医学会 良性発作性頭位めまい症(BPPV)・前庭神経炎・メニエール病などのめまい疾患について、診療ガイドラインを公開しています。
参照:日本めまい平衡医学会
この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や服用中の薬については、かかりつけの薬剤師または医師にご相談ください。

