親に虫よけを選ぶとき|高齢者の皮膚・持病・外用薬への注意点を薬剤師が解説

50代の家族が外出前に70代の高齢の親の腕の湿布の位置や皮膚状態を確認してから虫よけを塗っていいか確かめている全身のイラスト 皮膚ケア・紫外線対策

この記事を読んでほしい人

高齢の親に市販の虫よけを選んであげたいと思っている方


冒頭3行結論

買う前に確認したいこと 湿布・外用薬を使っている部位・傷・湿疹がある部位を確認してください。それらの部位には虫よけを重ねないことが基本です。

避けたい対応

  • 湿布・外用薬を使っている部位に虫よけを重ねる
  • 孫と共用するつもりでディートを使う(子どもへの年齢・回数制限に注意)

🧑‍⚕️ 薬剤師に相談したいケース

  • 皮膚トラブルが多い・アトピーがある親
  • 複数の外用薬を使っている親

薬を選ぶ前に親に確認したいこと

ドラッグストアに行く前に、次のことを確認してください。

皮膚の状態

  • 湿布・外用消炎鎮痛薬・ステロイド外用薬など塗り薬・貼り薬を使っている部位はどこか
  • 傷・湿疹・かぶれがある部位はないか
  • 皮膚が特に乾燥している・かゆみが続いている部位はないか

使う場面の確認

  • 庭仕事・農作業など草むらに入る場面があるか(マダニ対策が必要か)
  • 孫など小さな子どもと一緒に使うか(ディートの年齢・回数制限の確認が必要)

症状・持病別の選び方

50代の家族が子どもと高齢の親の両方に同じ虫よけを使っていいか年齢制限や皮膚への影響を考えながら迷っている様子のアップイラスト

外用薬・湿布を使っている部位がある親

湿布・塗り薬を使っている部位には虫よけを重ねないでください。刺激が増す場合があります。その部位を避けて使うか、使っていない部位に虫よけを塗るようにしてください。

皮膚が弱い・アトピーがある親

皮膚が乾燥しやすく刺激を感じやすい方には、皮膚への影響が比較的少ないとされるイカリジン配合の製品が使いやすいとされています。ただし傷・湿疹のある部位には使わないでください。

糖尿病がある親

糖尿病がある方は皮膚が傷つきやすく、虫刺されが悪化しやすいことがあります。虫よけで予防したうえで、万が一刺された場合は早めにかかりつけ医または薬剤師に相談してください。

孫と一緒に使いたい場合

ディートには子どもへの使用制限があります(生後6か月未満は使用不可・2歳未満は1日1回・12歳未満は1日3回まで)。孫と共用する場合は製品表示を確認し、年齢に合った製品を選んでください。イカリジンは製品によって年齢制限が少ないものもあります。


帰宅後のケアを家族が手伝う

高齢者は帰宅後の虫よけ洗い流しを忘れやすいことがあります。家族が次のことを確認・手伝うとよいです。

  • 帰宅後・就寝前に虫よけを塗った部分を石けんで洗い流す
  • 農作業・山歩き後は衣類を屋外でよく払い、早めに洗濯する
  • 入浴時に皮膚の変化(赤み・かゆみ・虫刺されの痕)を確認する

ドラッグストアで薬剤師に伝えたい3点

50代の家族の背後から白衣の薬剤師がお薬手帳を確認しながら高齢の親の湿布の位置と皮膚状態を踏まえて最適な虫よけを一緒に選んでいる様子のイラスト
  1. 親の皮膚の状態(外用薬・湿布を使っている部位・傷や湿疹の有無)
  2. 使う場面(庭仕事・農作業・散歩など。マダニ対策が必要かどうか)
  3. 家族構成(孫など小さな子どもと共用する可能性があるか)

受診を考えるライン

  • 虫よけを使った後に強いかゆみ・赤み・腫れが続く
  • 農作業・山歩き後にマダニがついていた・発熱・発疹が出た
  • 目に入って痛みが続く・大量に口に入った

ドラッグストアでよく聞かれる相談

相談:「湿布を肩と腰に貼っている80代の母が庭仕事をしている。蚊とマダニが心配なので虫よけを買いたい。何を選べばいいか」

迷い:湿布部位に使っていいか、ディートとイカリジンどちらが向いているか

結論:湿布を貼っている部位には虫よけを重ねない。皮膚への影響という点ではイカリジンが使いやすいとされることがある。ただし虫よけだけに頼らず、長袖・長ズボン・帰宅後の体確認も組み合わせることが重要です


関連記事


この記事の根拠

1. PMDA 一般用医薬品 添付文書 ディート・イカリジンを含む虫よけ製品では、製品ごとの添付文書で傷・湿疹・粘膜への使用回避、使用回数・年齢制限などが記載されています。

参照:PMDA 添付文書検索(一般用医薬品)

2. 国立感染症研究所 マダニ対策、今できること マダニ対策の忌避剤としてディートおよびイカリジンが紹介されています。忌避剤の使用でマダニの付着数は減るものの、完全に防ぐものではないため、服装などの対策と組み合わせることが重要とされています。

参照:国立感染症研究所 マダニ対策


この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や服用中の薬については、かかりつけの薬剤師または医師にご相談ください。

タイトルとURLをコピーしました