【成分辞書】刺激性下剤とは|センナ・ビサコジルの働きと長期使用の注意点を薬剤師が解説

50代の女性がドラッグストアの棚の前で2つの商品を見比べながら迷っている様子のイラスト 成分辞書

市販の便秘薬に含まれる「センナ」「センノシド」「ビサコジル」は、刺激性下剤と呼ばれる成分です。効果は出やすい一方で、長期・常用には注意が必要です。


刺激性下剤とは

刺激性下剤とは、腸を直接刺激して動きを強め、排便を促す成分です。市販の便秘薬に広く使われており、効果が出やすいのが特徴です。

ただし、腸への直接刺激が強いため、腹痛・下痢が起きやすく、長期使用では腸が刺激に慣れてしまう恐れがあります。


市販薬に含まれる代表的な刺激性下剤

成分名代表的な市販薬の種類
センナ・センノシド便秘薬(コーラック便秘薬・スルーラックなど)
ビサコジル便秘薬(コーラックⅡなど)
ピコスルファートナトリウム便秘薬(コーラックハーブなど)

刺激性下剤で注意が必要な体への影響

腹痛・下痢

腸を強く刺激するため、腹痛や激しい下痢が起きやすくなります。高齢者では脱水につながる恐れがあります。

習慣化・依存

刺激性下剤を長期使用すると、腸が刺激がないと動かなくなる恐れがあります。「以前より効かなくなってきた」「量を増やさないと出ない」という状態は、この傾向のサインかもしれません。服用をやめると便秘がさらに悪化するケースもあります。

電解質バランスへの影響

長期使用でカリウムなどの電解質が失われる恐れがあります。心臓の薬や利尿薬を服用中の方は特に注意が必要です。


刺激性下剤に特に注意が必要な人

  • 長期・常用している方:習慣化や電解質異常の恐れがある
  • 高齢者全般:脱水・電解質異常が起きやすい
  • 心臓の薬・利尿薬を服用中の方:下痢や電解質異常の影響を受けやすいため注意が必要
  • 腎機能が低い方:下痢・脱水が腎臓への負担になる恐れがある

酸化マグネシウムとの違い

市販の便秘薬には、刺激性下剤と非刺激性(酸化マグネシウム系)の2種類があります。

刺激性下剤酸化マグネシウム
腸への刺激強い少ない
腹痛のリスク出やすい比較的低い
習慣化のリスク長期使用で起きやすい低い
腎機能への影響直接の蓄積リスクはないが脱水に注意腎機能低下では蓄積の恐れ

高齢者や持病がある方は、どちらの成分も自己判断で選ばず、購入前に薬剤師へ相談することが適切です。


外箱で確認する場所は2つだけ

  1. 「有効成分」欄:センナ、センノシド、ビサコジル、ピコスルファートナトリウムが含まれていないか確認する
  2. 「してはいけないこと/相談すること」欄:長期使用の注意、持病に関する記載があるか確認する

これらの記載がある場合、長期使用や持病がある方は購入前に薬剤師へ相談してください。


ドラッグストアでよく聞かれる相談

相談:「母が何年もセンナ系の便秘薬を飲んでいるが、最近量が増えている」 迷い:このまま量を増やしていいのか、別の薬に変えた方がいいのか 結論:刺激性下剤の長期使用で腸が慣れてきているサインの可能性がある。量を増やし続けるより、まず薬剤師に使用期間と腎機能の状態を伝えて相談するとよい


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この記事の根拠

1. 便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症(日本消化管学会) 便秘治療では、患者の背景疾患や併用薬を踏まえて薬剤を選ぶことが重要です。刺激性下剤は有効性がある一方で、腹痛や下痢などに注意しながら使用する必要があります。長期に続いている場合は、自己判断で量を増やさず薬剤師や医師へ相談することが大切です。

参照:Mindsガイドラインライブラリ

2. PMDA 一般用医薬品 添付文書 センナ・ビサコジルを含む一般用医薬品の添付文書には、長期使用の注意および腎臓病がある方を相談対象とする記載があります。

参照:PMDA 添付文書検索(一般用医薬品)


この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や服用中の薬については、かかりつけの薬剤師または医師にご相談ください。

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