【成分辞書】アセトアミノフェンとは?カロナール・タイレノールの成分・効果・高齢者への注意点を薬剤師が解説

50代の女性がドラッグストアの解熱鎮痛薬売り場でアセトアミノフェンかNSAIDsかを確認しながら高齢の親に合った薬を選ぼうとしている全身のイラスト 成分辞書

アセトアミノフェンとは

アセトアミノフェンは、解熱・鎮痛の目的で広く使われる成分です。市販薬ではタイレノール®などのアセトアミノフェン単剤のほか、バファリンルナ®・ノーシン®など一部の解熱鎮痛薬にも含まれている製品があります。処方薬ではカロナール®として知られています。

NSAIDsと比べると胃への負担が少なく、高齢者や持病がある方で選択肢になりやすい成分です。ただし、肝機能障害・飲酒習慣・過量使用には注意が必要です。


主な効果

  • 解熱:発熱を抑える
  • 鎮痛:頭痛・歯痛・生理痛などの痛みを和らげる。関節痛・筋肉痛にも使われることがありますが、炎症が強い痛みではNSAIDsが選ばれる場合があります
  • 抗炎症作用:ほぼない(炎症が強い痛みにはNSAIDsが選ばれることが多い)

NSAIDs(ロキソプロフェン・イブプロフェンなど)との主な違い

比較項目アセトアミノフェンNSAIDs
抗炎症作用ほぼないある
胃への負担比較的少ない胃痛・胃潰瘍・出血に注意
腎機能への影響NSAIDsより選ばれやすい場面がある腎機能低下では注意
高齢者での位置づけ選択肢になりやすい持病・服薬によって慎重に使う

高齢者に選ばれやすい理由

NSAIDsと比べると、アセトアミノフェンは次の点で高齢者に選ばれやすい場面があります。

胃への負担が比較的少ない NSAIDsは胃粘膜に負担をかけることがありますが、アセトアミノフェンはその影響が少ないとされます。胃が弱い方・胃薬を飲んでいる方に候補になりやすいです。

腎機能への影響 NSAIDsは腎機能に影響する可能性がありますが、アセトアミノフェンはNSAIDsより選ばれやすいことがあります。ただし、過量・長期使用・脱水状態では腎機能への配慮が必要です。用量・使用期間は医師・薬剤師に確認してください。

出血リスク NSAIDsと比べると胃腸障害や出血リスクは少ないとされます。ただし、ワルファリンなど抗凝固薬を服用中の方が長く続けて使う場合は、医師・薬剤師へ相談してください。


注意が必要なケース

50代の家族がお薬手帳を確認しながら高齢の親が服用しているかぜ薬と解熱鎮痛薬の両方にアセトアミノフェンが含まれていないかを確認している様子のアップイラスト

過量摂取と肝障害

アセトアミノフェンは用法・用量を守れば比較的安全ですが、過量摂取では重篤な肝障害が起きることがあります

市販薬・処方薬・かぜ薬・解熱鎮痛薬など、複数の製品にアセトアミノフェンが含まれていることがあります。複数の薬を使っているときは、合計量が過量にならないよう注意してください。

飲酒習慣がある方

普段からお酒をよく飲む方では、肝臓への影響に注意が必要です。使用前に薬剤師に相談してください。

肝機能が心配な方

肝臓の病気がある方・肝機能が低いと言われている方は、使用前に医師または薬剤師に相談してください。

腎機能が低い方

NSAIDsよりは選ばれやすいとされますが、過量・長期使用・脱水状態での使用は避けてください。かかりつけ医または薬剤師に用量・期間を確認してから使うことが適切です。


薬剤師への相談ポイント

  • 現在服用中の薬の名前(お薬手帳があれば持参)
  • 肝機能・腎機能について気になることがあるか
  • 飲酒習慣があるか
  • 複数の解熱鎮痛薬・かぜ薬を使っていないか

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この記事の根拠

1. PMDA 一般用医薬品 添付文書 アセトアミノフェン含有製品の添付文書では、過量投与・飲酒習慣・肝機能障害・腎機能障害などに関する相談事項が記載されています。

参照:PMDA 添付文書検索(一般用医薬品)

2. Beers Criteria 2023(米国老年医学会) 高齢者において、NSAIDsは消化管・腎臓・心血管系リスクなどから慎重な使用が求められる薬として扱われています。

参照:American Geriatrics Society Beers Criteria 2023


この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や服用中の薬については、かかりつけの薬剤師または医師にご相談ください。

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