この記事を読んでほしい人
高齢の親が頭痛を訴えていて、ドラッグストアで市販の頭痛薬を選んであげたいと思っている方
冒頭3行結論
✅ 買う前に確認したいこと まず親のお薬手帳を確認し、腎機能低下・血液をサラサラにする薬・胃潰瘍歴の有無を確認してください。その後、薬剤師に相談してから選ぶことが適切です。
❌ 避けたい対応
- お薬手帳を確認せずに「とりあえず頭痛薬」を選ぶ
- 「いつもと違う頭痛」を市販薬だけで様子を見続ける
🧑⚕️ すぐ受診・救急が必要な頭痛のサイン
- 突然の激しい頭痛・今まで経験したことがない頭痛
- 手足のしびれ・脱力・ろれつが回らない
- 発熱・首の硬さ・意識がぼんやりする(重い病気が隠れている可能性)
- 頭を打った後の頭痛
市販薬を買いに行く前に親に確認したいこと

ドラッグストアで頭痛薬を選ぶ前に、次のことを確認してください。
頭痛の内容を聞く
- いつから痛いか
- どのくらいの強さか(いつもの頭痛か、それとも違うか)
- 他に症状はないか(吐き気・しびれ・発熱など)
「いつもと違う」「突然強くなった」という場合は、市販薬を選ぶより先に受診を検討してください。
お薬手帳を確認する 次の薬が含まれていれば、薬剤師に必ず伝えてください。
- ワーファリン・DOAC(血液を固まりにくくする薬)
- 抗血小板薬(アスピリン・クロピドグレルなど)
- 利尿薬・降圧薬(腎機能への影響が出やすいNSAIDsとの組み合わせに注意)
- 腎臓病・胃潰瘍で処方されている薬
症状・持病別の選び方
持病・服薬が確認できない場合や軽い頭痛の場合
お薬手帳で大きな注意点が確認できず、軽い頭痛であれば、アセトアミノフェン単剤またはNSAIDsが候補になることがあります。ただし高齢者では胃腸への負担や腎機能を考え、アセトアミノフェン単剤が選ばれやすい場面があります。
腎機能が低い親
NSAIDsより、アセトアミノフェン単剤が候補になりやすい場面があります。購入前に薬剤師に腎機能の状態を伝えてください。
ワーファリン・DOACを飲んでいる親
NSAIDsは出血リスクから避けることが多いです。アセトアミノフェン単剤は候補になることがありますが、自己判断での連用・高用量使用は避け、使用前に薬剤師か主治医に確認してください。
胃潰瘍・消化管出血歴がある親
NSAIDsは消化管出血のリスクが上がるため避けることが多いです。薬剤師に相談してから選んでください。
低気圧・台風前後の頭痛への対応
台風前後や低気圧の日に頭痛を感じる方もいます。まず水分補給・休息・室温管理を試してから、改善しない場合に市販薬の使用を検討してください。
「突然の激しい頭痛」「今までと違う頭痛」の場合は、低気圧頭痛ではなく危険な頭痛の可能性があります。すぐに受診または救急を検討してください。
市販薬を何日も使い続けないために
市販の頭痛薬を月に10〜15日以上、3か月を超えて使い続けると、薬物乱用頭痛につながることがあります。
親が頭痛薬を頻繁に使っている・だんだん効かなくなってきたという状況があれば、受診を勧めてください。
ドラッグストアで薬剤師に伝えたい3点

- 服用中の薬の名前(お薬手帳を持参)
- 持病の内容(腎機能低下・胃潰瘍歴・血液をサラサラにする薬の使用など)
- 頭痛の内容(いつから・どのくらいの強さ・いつもと同じか違うか)
受診を考えるライン
- 突然の激しい頭痛・今まで経験したことがない頭痛(すぐ救急)
- 手足のしびれ・脱力・ろれつが回らない(すぐ救急)
- 発熱・首の硬さ・意識がぼんやりする
- 市販薬を使っても改善しない頭痛が数日続く
- 市販薬を繰り返し使う状態が続いている
ドラッグストアでよく聞かれる相談
相談:「母が台風前から頭痛がある。ワーファリンを飲んでいるが何を買えばいいか」
迷い:ワーファリンがあるからNSAIDsは使えないと聞いた。アセトアミノフェンなら大丈夫か
結論:ワーファリン服用中の方は、NSAIDsは出血リスクから避けることが多い。アセトアミノフェン単剤は候補になることがあるが、自己判断での連用・高用量使用は避け、使用前にお薬手帳を持って薬剤師に相談してから選ぶと安心です。突然の激しい頭痛・いつもと違う頭痛がある場合は市販薬より先に受診を優先する
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この記事の根拠
1. 日本頭痛学会 頭痛の診療ガイドライン2021 突然の激しい頭痛や神経症状を伴う頭痛は二次性頭痛として早期評価が必要とされています。市販の頭痛薬の繰り返し使用による薬物乱用頭痛のリスクも示されています。
2. PMDA 一般用医薬品 添付文書 アセトアミノフェン単剤やNSAIDs含有の一般用医薬品では、製品ごとの添付文書で腎機能障害・消化管出血歴・抗凝固薬服用者などに関する相談事項が記載されています。
3. 厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル「消化性潰瘍」 NSAIDsでは、高齢・消化性潰瘍の既往・抗凝固薬や抗血小板薬の併用などが消化性潰瘍のリスク因子として示されています。
参照:厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル「消化性潰瘍」
4. ワーファリン錠 添付文書(PMDA) ワーファリン添付文書では、アセトアミノフェンが併用注意に記載されています。本記事では、ワーファリン服用中の方がアセトアミノフェンを自己判断で連用・高用量使用しないよう説明する根拠として参照しています。
この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や服用中の薬については、かかりつけの薬剤師または医師にご相談ください。

