「今日の薬、もう飲んだかな?」——高齢の親の飲み忘れが気になってきたら、お薬カレンダーや服薬支援グッズの活用を検討してみましょう。100均・無印良品で買えるものからスマホアプリまで、タイプ別の選び方を薬剤師が解説します。
この記事の結論
・お薬カレンダーには週間タイプと月間タイプがあり、通院頻度や薬の変更頻度に合わせて選ぶことが大切です
・ダイソー・セリアなどの100均でも購入できますが、店舗や時期によって取り扱いが異なるため、確実に手に入れたい場合はドラッグストアや通販も選択肢になります
・一包化サービスやスマホアプリと組み合わせることで、より飲み忘れ・飲み間違いを防ぎやすくなります
お薬カレンダーとは

お薬カレンダーとは、曜日・時間帯ごとにポケットが分かれており、その日・その時間に飲む薬を仕分けて入れておける収納グッズです。「まだ飲んでいない薬がポケットに残っている」ことが一目でわかるため、飲み忘れ・飲み間違いの防止に役立ちます。厚生労働省の「高齢者の医薬品適正使用の指針」でも、服薬支援ツールの活用は飲み忘れ対策の一つとして紹介されています。
タイプ別の特徴

週間タイプ
1週間分の朝・昼・夕・就寝前などのポケットが並んだタイプです。薬の変更が比較的少なく、決まったリズムで生活している方に向いています。毎週決まった曜日(例えば日曜日の夜など)に家族が薬をセットしてあげる、といった使い方もしやすく、次にいつセットし直せばよいかが分かりやすいのも利点です。
月間タイプ
1か月分をまとめて管理できるタイプです。通院や薬のセットの頻度を減らしたい場合や、遠方に住む家族が帰省時にまとめてセットする場合などに向いています。ポケット数が多くなる分サイズは大きくなりやすいため、置き場所を事前に確保しておくとよいでしょう。
ポケットサイズ(携帯用)
外出時や旅行時に、その日必要な分だけを持ち歩けるコンパクトなタイプです。デイサービスなど外出先で薬を服用する必要がある方にも便利です。透明なビニール素材のものが多く、中身が一目で確認できます。
壁掛け型(据え置き用)
壁に掛けて自宅に据え置くタイプで、毎日目につく場所(食卓の近くや冷蔵庫の横など)に置くことで服薬のきっかけになります。文字が見やすい大きめの表示のものを選ぶと、高齢者本人にも使いやすくなります。
100均・量販店で買えるお薬カレンダー
お薬カレンダーは薬局やドラッグストアだけでなく、身近な店舗でも入手できます。ただし品揃えは店舗・時期によって変わりやすいため、次の特徴を目安に探してみてください。
- ダイソー:壁掛けタイプの「月間カレンダーポケット」(220円)が定番商品として販売されており、ブラウン・ベージュ・ネイビーなど複数のカラー展開があります。1週間分を管理できる「週間カレンダーポケット」も取り扱いがあります。店舗によって在庫状況は異なるため、確実に欲しい場合はダイソーネットストアの利用も選択肢になります。
- セリア:壁掛けタイプの「お薬カレンダー」専用品は、店舗によってはほぼ置かれていないこともあります。一方で、ピルケースなど携帯用の小分けグッズは品揃えが豊富な傾向があります。壁掛けタイプを探す場合はダイソーや無印良品、ドラッグストアもあわせて確認するとよいでしょう。
- 無印良品:「ポリプロピレンつなげて使えるピルケース」(250円)は7連結タイプで1週間分の薬を管理でき、必要な分だけ分割して使うこともできます。小分けに便利な「ポリプロピレンピルケース・S」(190円)「同・L」(290円)もあり、装飾の少ないミニマルなデザインで、生活感を抑えたい方やインテリアになじませたい方に選ばれやすい傾向があります。
- ニトリ・ドラッグストア・通販サイト:壁掛けタイプや大容量タイプなど、種類の豊富さで選びたい場合はこれらの店舗・サイトの方が見つけやすいことがあります。
「絶対にこの店舗で買える」という保証はないため、まずは自宅から行きやすい店舗を覗いてみて、なければドラッグストアの介護用品コーナーや通販サイトを併用するのがおすすめです。
しっかりしたタイプが欲しい場合
手作り感のある100均のものより、視認性や耐久性を重視したい場合は、看護師や介護経験者の監修・開発を謳う壁掛けタイプの製品も選択肢になります。マチ付きのポケットで薬が取り出しやすく、ホワイトボード機能で伝言やメモを書き込めるタイプもあり、家族との情報共有にも便利です。

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1ヶ月分をまとめて管理したい場合
月間タイプで、軽量な不織布素材のウォールポケットタイプもあります。1週間・2週間・1ヶ月と使い方に応じて調整しやすく、価格を抑えたい場合の選択肢になります。

アプリ・スマホを使った服薬管理
高齢者本人がスマートフォンを使える場合や、離れて暮らす家族が見守りたい場合は、服薬管理アプリの活用も選択肢になります。
- 家族の見守り機能があるアプリ:服薬時刻にアラームを鳴らし、飲んだかどうかを記録できるだけでなく、家族を見守り役として登録し、飲み忘れがあった際に通知が届くタイプのアプリがあります。例えば「MyTherapy」は、服薬リマインダー機能に加えて、血圧・血糖値・体重などの健康記録や、体調の記録を家族と共有できるレポート機能を備えた無料アプリです(一部有料機能あり)。離れて暮らす家族にとって、日々「飲んだかどうか」を電話で確認しなくても状況を把握できる点がメリットです。
- お薬手帳と一体化したアプリ:調剤薬局チェーンが提供する電子お薬手帳アプリの中には、服薬アラーム機能を備え、処方薬の履歴管理と飲み忘れ防止を一つのアプリで完結できるものもあります。
- シンプルなアラーム特化型アプリ:機能を服薬アラームだけに絞った、操作がシンプルなアプリもあり、スマホ操作に不慣れな方にはこちらが向いていることもあります。
いずれの場合も、高齢者本人がスマホの通知に気づけるか、操作に負担を感じないかを確認したうえで導入することが大切です。難しい場合は、無理にアプリにこだわらず、アナログなお薬カレンダーと家族の声かけを組み合わせる方法でも十分に効果が期待できます。
選び方のポイント

本人の視力や手指の動きやすさに合わせて、ポケットの大きさや開けやすさを確認しましょう。文字表示が大きく見やすいもの、開閉が固すぎないものを選ぶことが大切です。また、離れて暮らす家族が管理する場合は、月間タイプやアプリ連携型の方が管理の手間を減らせることがあります。認知機能の低下がある方の場合は、色分けや大きな文字表示など、視覚的にわかりやすい工夫がされた製品を選ぶとよいでしょう。
相談を考えるライン

| 状態 | 対応の目安 |
|---|---|
| 薬のポケットが開けにくい | 開閉しやすいタイプに変更 |
| 離れて暮らす家族が管理したい | 月間タイプやアプリ連携型を検討 |
| 薬の種類が多く管理が大変 | 一包化とあわせて薬剤師に相談 |
| お薬カレンダーを使っても飲み忘れが続く | 認知機能の状態も含めてかかりつけ医に相談 |
よくある質問
Q. お薬カレンダーはどこで買えますか?
A. 薬局、ドラッグストア、100均(ダイソー・セリアなど)、無印良品、ニトリ、介護用品店、通販サイトなどで購入できます。かかりつけ薬局でおすすめを聞くのもよい方法です。
Q. ダイソーやセリアに必ず売っていますか?
A. 店舗や時期によって取り扱いが異なるため、確実に手に入れたい場合は複数の店舗を確認するか、ドラッグストアや通販サイトも合わせて探すことをおすすめします。
Q. 認知機能が低下している場合、どのタイプがよいですか?
A. 文字が大きく色分けがはっきりしたもの、目につきやすい場所に置ける壁掛け型が選ばれやすい傾向にあります。ただし個人差が大きいため、本人の様子を見ながら、必要であれば一包化やスマホアプリの見守り機能との併用も検討しましょう。
Q. お薬カレンダーを使えば飲み忘れは完全になくなりますか?
A. 完全になくなるわけではありませんが、飲み忘れ・飲み間違いのリスクを大きく減らす効果が期待できます。声かけなど家族のサポートと組み合わせるとより効果的です。
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参考文献
- 厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」 https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf
- リカリ薬局「お薬の一包化とは?いくらかかるの?」(服薬支援グッズの併用について) https://ricari-ph.com/medication-management/
- 無印良品「ポリプロピレンつなげて使えるピルケース」商品ページ https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4550182202908
- MyTherapy「薬のリマインダーと健康管理アプリ」公式サイト https://www.mytherapyapp.com/ja
この記事は薬剤師が執筆・監修しています。個別の症状や薬の飲み合わせについては、必ずかかりつけの医師・薬剤師にご相談ください。



