市販薬(OTC医薬品)を買うだけで税金が戻ってくる?「セルフメディケーション税制」をやさしく解説

制度・お金・セルフメディケーション

「病院にはあまり行かないけれど、薬局で風邪薬や湿布をよく買う」――そんな方は、確定申告で税金の一部が戻ってくる制度があるのをご存じでしょうか。それが「セルフメディケーション税制」です。難しそうな名前ですが、仕組みはシンプルです。今日はこの制度を、できるだけやさしい言葉で説明します。

セルフメディケーション税制とは

セルフメディケーション税制は、薬局やドラッグストアで買える「OTC医薬品」(処方箋なしで買える市販薬)を対象にした制度です。対象の医薬品を1年間にたくさん買った場合、その購入額の一部を所得から差し引くことができ、結果として税金が安くなります。

対象となるのは、もともと病院で処方されていた成分が市販薬に転用された「スイッチOTC医薬品」など。対象品目は改定のたびに増減するため、具体的な品目数はここでは触れません。最新の一覧は、厚生労働省の公式サイトで確認しましょう。かぜ薬、胃腸薬、湿布、目薬など、普段使っているものが対象になっていることも多くあります。

いくら戻ってくるの?

計算のポイントは次の2つです。

  • 1年間(1月〜12月)に買った対象医薬品の合計額が、12,000円を超えた分が対象
  • 控除できる上限は88,000円まで

たとえば1年間で対象医薬品を30,000円分買った場合、12,000円を超えた18,000円が所得から差し引かれます。実際に戻ってくる金額は、その方の税率によって変わりますが、レシートを取っておくだけで対象になるのがポイントです。

申告に必要なもの

  1. 薬局やドラッグストアで買ったときのレシート(領収書)
    • レシートに商品名の横へ「★」や「☆」など対象マークが印字されていることが多いです
  2. 「一定の取組」(健康診断や予防接種など)を受けたことがわかる書類
    • 会社の健康診断結果通知書や、市区町村の予防接種済み証など
  3. 確定申告書(e-Taxまたは書面)

レシートは1年分まとめて保管しておき、確定申告の時期(例年2月〜3月)にあわせて計算するのがおすすめです。

注意しておきたいこと

  • この制度は今のところ2026年12月31日までの時限措置です。ただし厚生労働省は制度の恒久化を要望しており、2027年以降も続く可能性が高いとみられています。最新情報は国税庁の公式ページでご確認ください。
  • 2026年(令和8年)1月1日以降に購入する医薬品については、ユビデカレノン・メコバラミン・L-アスパラギン酸カルシウム・フッ化ナトリウムを含む一部の医薬品が対象から外れます。
  • 従来の「医療費控除」とはどちらか一方しか選べません。病院にかかることが多い方は、通常の医療費控除のほうが有利な場合もあるため、両方を計算して比較するのがおすすめです。

まとめ

  • 市販薬をよく買う方は、レシートを取っておくだけで税金が戻ってくる可能性があります
  • 1年間の対象医薬品の合計が12,000円を超えた分が対象(上限88,000円)
  • 医療費控除とはどちらか一方の選択制なので、両方計算して有利なほうを選びましょう

普段何気なく買っている市販薬が、実は確定申告で家計の助けになるかもしれません。まずは今お使いの薬のレシートに対象マークがついているか、確認してみてください。


※本記事は一般的な制度説明です。最新の対象品目・控除額・適用期限は国税庁・厚生労働省の公式情報をご確認ください。個別の税務相談は税理士・税務署へお問い合わせください。

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